高校を卒業するころ両親が、進め方を弁護士に相談して離婚しました。
離婚の原因は父親の浮気です。父親は浮気相手の家に住んでいて子供もいて、私が小学生ごろから、すでに別居していました。しかし、母親の方にも原因はあり、気が強くて意地っ張りな人でした。離婚するとき、まだ二人とも30代だったので、第二の人生を生きてみたい、という欲求もあったのでしょう。
離婚が成立したのは、母が高額な慰謝料や養育費を請求しなかったからだと思います。母は、お金についてしっかり決めておかなかったせいで、離婚後は身を粉にして働かなくてはいけなくなりました。夜のお仕事や介護、田舎の農家の住み込みの仕事などを転々としながら、高校生と小学生の子供を育てる母を助けるため、私もやりたくない仕事をして頑張りました。
結婚をするときも、両方の親がそろっていないことで相手の家族に哀れまれたり、出産時に里帰りができずに苦労しました。それでも、離婚しなければよかった、とは思いません。父のことが大嫌いだからです。暴力的で下品で、常識の通用しない人でした。養育費も、母はほとんど受け取っていません。
離婚して、もう10年以上経ちますが一度も会っていませんし、会いたいとも思いません。「辛かったらすぐに離婚した方がいい」という歪んだ結婚観がついてしまったのは残念ですが、縁があってめぐりあった今の夫には誠意をもって接していきたいと思っています。